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その運命が永遠ならば 10
2009 / 12 / 05 ( Sat )

昔の話。
の続き。

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「えっと、」
 水色の人は口ごもった。こんな反応は初めてだった。白い子は息も荒く興奮した様子で(或いは勢いよく起き上がった所為かもしれないが)じいっと彼を睨んでいた。随分と長い間そうしていたように思えた。ただ陽の傾きはそう変わらなかったから、実際はそれほどの時間は経っていないのだろう。やがて白い子が口を開いた。その声は掠れている上に口の中にこもっていて、殆ど聞き取れなかった。白い子はまた黙ってしまった。二人は自然と、なんとも気まずい感じに見つめあった。
「あの、」
 と水色の人が言いかけた時、白い子も口を開いた。一瞬二人とも黙り、水色の人はちょっと笑ったが、白い子は笑わなかった。そしてすぐにまた口を開いた。声はやはり聞き取りにくかったが、かろうじて「おまえ」という単語だけが理解できた。白い子はそれからまた暫く黙った。水色の人も次の言葉を待った。
「アオい」
 次に白い子の口から聞こえたのは、それだけだった。今度はそれしか言わなかったのだ。水色の人は暫くあっけに取られたように相手を見ていた。青いって、見たまんまじゃないか。やたらに警戒した様子でこちらを見たと思ったら言うことはそれだけなんて、この子は何を考えているのだろう。
 白い子はちょっと体の力を抜いて、辺りを見回した。時折口の中で何かを呟いて、しかし水色の人を完全に視界から外すこともない。


文体が安定しない。
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